大学入試改革で変更が起こる大学入試。
調査書の点数化、数Ⅲの履修必須化、そしてさらに深刻な話になります。
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将来お子さんを理系大学に進学させたいご家庭は必読の内容ですよ(^^)
小学生であれば十分間に合い、中学生であれば早急に対応した方がいい話をこっそり教えます。
誰も教えてくれない…というか、まだそう知られていない、
受験業界の人間しか知らない大学入試の大改革、主な入試改革は理系進学希望者に起きます。
- 2020年度以降の大学入試は理系大学への進学のハードルが上がる
- 高校理科の2科目選択によって、受験できる学部学科と受験できない学部学科がでてくる
- 現在小学生・中学生のお子さんをお持ちで将来理系大学の進学を考えている家族
- 現在小学生・中学生のお子さんで将来理系進学を考えているのに理科が苦手、もしくは苦手分野があるお子さんをお持ちの家族
2020年度の大学入試から調査書を点数化する大学がでてきています。すでに高校理科の履修状況をチェックして、履修科目によっては不合格を出している大学もあります。
高校理科の履修内容の現状
まずは、高校理科の履修内容の現状の説明です
大学進学する前提で話していきますので、大学進学を前提とした高校の内容になります。
高校理科には全部で、化学基礎、物理基礎、生物基礎、化学、物理、生物の6科目があります。
化学基礎、物理基礎、生物基礎は高校1年生がほぼ履修する
文系理系関わらず、化学基礎、物理基礎、生物基礎は1年生、もしくは2年生の前期あたりまでで履修します。
一般的に、国公立大学の文系学部志望の場合は、大学入試共通テストで、化学基礎、物理基礎、生物基礎から2科目を選択すれば、理科を選択したことになります。
一方、理系大学を受験する場合は、化学基礎、物理基礎、生物基礎だけでは受験ができないので、化学、物理、生物の専門理科で受験することになります。
化学基礎、物理基礎、生物基礎は、化学、物理、生物の基礎となるものに該当します。
化学は理系志望者が全員履修する
難関の国公立大学や私立大学の理系学部の場合、理科の受験科目は2科目が一般的です。
なので、化学基礎・化学、物理基礎・物理、生物基礎・生物のいずれか2つを選択して受験します。
多くの高校で、理系志望者は化学基礎・化学を選択必須としていて、進学校と呼ばれる高校では、高校2年生の1年をかけて履修していきます。
普通高校では、高校2年生と高校3年生の2年にわたって履修していく高校も多いです。
物理・生物は理系志望者がどちらかを選択する
2科目目の理科ですが、多くの場合、物理か生物を選択することになります。
農学部、看護学部、生物学科、管理栄養学科、といったところは生物選択で何ら問題がありません。
上記以外の学部学科志望者は物理選択が基本となります。
しかし、問題になるのが物理苦手…という高校生の数の多さです。
物理ができない高校生が圧倒的に多い
やべぇ…物理全然わかんない(^^;)
物理なんて無理、生物選択に決まってるでしょ!
現状の高校生で多いのがこの理由で生物を選択する高校生。
生物を選択してしまったがために、受験できる大学の学部学科の数が一気に少なくなるのです。
生物選択では国立大学の薬学部が受験できない大学もある
昨今の入試改革で、生物と化学でも受験できる国立大学の薬学部がまた増え始めています。
しかし、なかには化学・生物を選択してきた医学部志望の高校3年生
国立大学の医学部受験は厳しいから、国立大学の薬学部にかえる(^^;)
国立大学の薬学部は生物では受験できない大学があります
しかし現実は、そもそも専門理科2科目のハードルが高いこと、共通テストの難化によって、私立大学の薬学部を受験することになっている生徒が増えています。
高校理科の履修内容の今後
高校理科の履修科目によって大学受験の資格があるかどうか、チェックされることが予想されます。
というのも、高校理科の履修科目のチェックがすでに大学入試において始まっている大学もあるのです。
高校理科の履修科目のチェックが入るのは文系と理系の中間学部?
管理栄養学部、一般入試で合格ラインの点数がとれていたのに、落ちた…
臨床検査技師学科、全統模試(河合塾の模試)でもA判定だったし、一般入試で合格ラインの点数がとれていたのに、落ちた……
大学の管理栄養学部の中には、理科の履修科目のことには何も触れていませんが、化学を選択し、履修していないと、入試の点数がどんなに良くても落とされる大学があります。
また、医学部保健学科にある臨床検査は化学・生物の履修がされていること、臨床工学では化学と物理の履修がされていることが、最低条件となっている大学があります。
臨床○○、一見すると似たり寄ったりの学科ですが、求められているものが違います
今年も、滑り止めで、医学部保健学科の臨床検査を受験する予定の生徒がいましたが、彼の選択科目は化学・物理。
生物をせんたくしていないから、臨床検査は落ちるよ
物理選択したなら、臨床工学でないと滑り止めにならないよ
え、そうなの?学校では何も言われていないよ
そう、高校の先生はほとんど知らないからね
ここ何年かの感触として、どうやら理系学部と文系学部の中間の学部学科でシビアなチェックが入っています。
例えば、保健学部、農学部、生物系などに、理科の履修科目のチェックが入ることが想定されます。
高校理科の科目選択は志望校しだいで決まる
ここまで話してお気づきのように、理系志望者は、なるべく早いタイミングで受験したい学部学科を決める必要があるのです。
多くの高校で、高校2年生で物理か生物いずれかの選択を迫られます。
案外多いのが次のタイプ。
物理なんて無理、生物選択に決まってるでしょ!
理系を選択したのはいいものの、実際に受験をしたい学部や学科が生物選択することで、一気に狭くなってしまうので、安易に、物理が苦手だから生物を選択するというのは危険です。
高校理科は、物理も化学も生物も、どれも独学は厳しいので、選択は慎重に行ないましょう。
理系大学進学するなら高校数学の先取りは必須
理系で大学進学するのなら、多くの高校生は物理を選択することになります。
しかし、高校数学以上に、物理を苦手とする高校生はもの凄く多いのです。
というのも、物理の本質を理解するために必要な微分積分という数学の概念を物理を履修するタイミングではまだ習っていないのです。
なので、物理の理解が表面的なものでしかできないので、ただの公式丸暗記という科目に
しかし、物理は高校数学の微分積分を理解しておいた方が断然理解しやすいのです。
高校に進学してから、数学の授業に余裕をもってのぞむだけでなく、理科の予習復習に時間がまわせるように、なるべく早いタイミングから先取り学習をして、できたら高校数学まで先取り学習をしておくと子どもの負担も軽く済みます。
物理を選択するのなら、高校数学の三角比や微分積分を先取り学習しておいた方が、物理の根本を理解する事ができるので、苦手意識をもつことが少なくなりますよ。
今高校では物理基礎をやってるよ。休校中に物理基礎と物理の先取り学習をしているから、物理基礎の授業は余裕がある(^^)
周りのお友達は微分積分がわかってないから、公式丸暗記で大変そう(^^;)すでに理系なのに物理を諦めたコもたくさんいるよ(^^;)
【大学入試】化学・物理・生物の2科目選択で大学受験資格がない?まとめ
- 2020年度以降の大学入試は理系大学への進学のハードルが上がる
- 高校理科の2科目選択によって、受験できる学部学科と受験できない学部学科がでてくる
- 特に影響を受けやすい学部学科は理系と文系の中間に位置する学部学科
- 数学よりも物理の苦手な高校生の方が圧倒的に多く、物理ができないために志望校変更を余儀なくされる受験生がたくさんいる
- 高校2年生頃に、物理と生物の科目選択が始まるので、それまでに受験する大学を決めておいて、受験科目のチェックをしておく必要がある
- 高校理科は化学・物理・生物のどれも独学では厳しい
今回の数Ⅲ履修必須化の話、調査書の点数化よりももっと過酷な話かもしれません。
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実は理系進学希望者に課される難題、数Ⅲだけではありません。高校理科の科目選択にもすでに履修制限が起きつつあります。
理系進学する予定があるのなら、先取り学習しておいたほうがお子さんの負担が少なくなるばかりでなく、国公立大学を受験できる可能性が残されます。
物理や化学を教えていて感じること、小中学校の理科の知識が足りない高校生増えてますよ
小学校、中学校の数学の内容、取りこぼしがないことが高校数学先取り学習の前提となりますよ。早速復習しながら先取り学習をすすめましょう!