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模試でE判定でも高3の秋から本格的な受験対策を始めて現役合格した体験談

模試E判定でも高3の秋から始めて現役合格した体験談 進学校の特徴と対策
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物理も化学も数Ⅲも点数がとれない、英語も中途半端といった状態で、何の対策もせずに、なんとなく受験勉強している現役受験生は、たとえ10校受験したとしても全落ちします!

今回は、模試ですべてE判定だった高3生が、秋に理系から文系に文転して受験対策を始めて、たった5か月で「学習院大学 経済学部」に現役合格した体験談を紹介します。

さら
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物理や化学ができない…数Ⅲもできない…

だけど、有名大学に現役合格したい現役高校生は参考になると思いますよ

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模試でE判定 高3秋から受験対策を始めた生徒の情報

まずは、今回紹介する体験談に登場する生徒のプロフィールです。

  • 名前:慎太朗(仮名)
  • 学年:自称進学校 県立高校3年
  • クラス:理系の最上位クラス所属
  • 理科の選択:化学・物理
  • 数Ⅲ:選択するも点数が取れない

きっかけは青チャートマニア君

物理も化学も絶対に間に合わない…

助けて下さい

慎太朗君との出会いは、高3の夏休み明け8月下旬のこと。

きっかけは、同じクラスにいる私の担当する青チャートマニア君でした。

実は慎太朗君、高校入学以来ずっと理系の最上位クラスにいる、学校ではいわば成績上位の生徒でした。

一方、青チャートマニア君は高校入試で大して勉強もしなかったので、入学したときは下から数えた方が早いくらいの酷い成績。

しかし、そんな青チャートマニア君も高1終わり頃に入塾し、私が担当になってからというもの、高2の夏には学年トップ3まで上りつめたので、ずっと気になっていたということでした。

余談になりますが…地方にある大学受験専門の予備校と名乗っていても、青チャートの解説すらできない指導者はたくさんいます。この青チャート君も塾に無駄なお金を払っていたようです。

また機会があれば塾の闇として紹介しますが、塾の質はますます酷くなっていますので、塾選びは慎重に。

物理も化学も間に合わない

慎太朗君はもともと工学部志望だったようで、物理と化学を選択し、数Ⅲも履修していました。

しかし、そこは所詮自称進学校、自称進学校あるあるの理科の進度が超絶遅かったのです。

「こんな状態で受験に間に合うのか?」

「そもそも物理や化学がよくわからない…」

「だけど、現役合格したい…」

そこで彼は理系から文系に変更し、経済学部を目指すということで、入塾し私が担当することになりました。

模試でE判定 高3秋から始めるなら数学で戦うしかない

もともと理系で成績が良い生徒だったので、私立大学に現役合格したいのなら、数学で高得点を狙う方法を勧めました。

志望学部が経済学部であったので、数学が受験科目に使えるため、ちょうど良かったのです。

慎太朗君本人も数学が好きだということで、数学を中心に対策しながら、私と受験を戦うということで正式に入塾したのです。

まずは試しに、国学院大学経済学部の過去問を解いてもらいました。

国学院大学経済学部を選んだ理由は、慎太朗君が当初志望していた大学でした。

ちなみに、河合塾が発表する、国学院大学経済学部の偏差値は57.5から60.0です。

国学院大学の過去問で5割がとれない

日頃、進学校の生徒の担当が多いこともあり、國學院大學経済学部の過去問は簡単だなぁ…と思って見ていたものの、肝心の慎太朗君は手が動かない、結果的に、国語も英語も数学も5割とれなかったのです。

自称進学校といえども、理系の最上位クラスに入っていて、理系数学ではそこそこの成績をとっていた自信もあったのでしょう。

それに文系数学だから、入試問題といえども、そこそこ解けると思っていたようで、数学ができなかったことは、相当ショックだったようです。

しかし、長年の経験から、自称進学校の理系クラスで上位にいても、文系学部の数学が解けないということは珍しくありません。

なので、自称進学校の理系クラスの受験生が共通テストで失敗し、私立大学の経済学部なら数学が使えるから受かるだろうと、志望校を変更しても落ちてしまうということはよくある話なのです。

本音は学習院大学に行きたい

数学は明らかに演習不足でした。

しかも、学校で使っている副教材が数研出版の3TRIALだったので、受験には対応できていなかったのです。解けるはずがないのです。

現状と、現役合格するためにすることを話す中で、慎太朗君が話したのは意外な言葉でした。

「本当は学習院に行きたい!」

河合塾が発表する、学習院大学経済学部の偏差値は60.0です。

偏差値からみてもわかるように、国学院大学経済学部よりも難しく、「MARCHING」のGにも加わるように、知名度も人気も上です。

さらに数学の範囲は、国学院大学経済学部は数学ⅠAだけですが、学習院大学経済学部ともなると数学ⅠAと数学ⅡBになるのです。

一般に、どこの高校でも理系クラスで文系に変更した生徒に対して文系学部の指定校推薦は許可しません。たとえ成績がよくてもNGです。

結果的に一般受験するしかありません。

「学校からは見放されています、助けて下さい」

そのひと言が決定打となり、高3の9月から2月までの期間、週2回のマンツーマン指導が始まったのです。

模試でE判定 高3秋から始めた学習院大学経済学部現役合格への対策

ここからは実際に慎太朗君に対して行なった受験対策になります。

学習院大学経済学部の赤本を解く

まずは、現状を把握してもらうためにも、過去問を解いてもらいましたが、得点率5割はほど遠い出来でした。

何の対策もしていないので、当然の結果ですが、志望校に合格するためには、現状の学力とどのくらいのギャップがあるのかをまず知ってもらうところから、受験対策は始めます。

私が説明するよりも体感してもらったほうが、受験生はやる気になります。

直近3年分の合格最低点を確認する

次に、どのくらいの点数をとれば合格するのかを確認します。

そのためには、直近3年の合格最低点チェックします。用意するものは現状とのギャップの把握に使った赤本と呼ばれる大学の過去問です。

たいていの赤本には倍率だけでなく、合格最低点も載っているので、どのくらいの点数をとれば合格できるのか、参考にチェックするといいですよ。

一般的に、私立大学の一般入試では8割の得点率で概ね合格できるので、合格最低点が載っていない場合は、8割の得点率を目指すといいです。

慎太朗君の場合も8割の得点率を目指すことにしました。

数学で満点を目指す

本格的な受験対策を始めたのが高3の9月でした。

しかも当初の予定とは異なり、数学ⅡBの対策も加わったので、正直時間がありません。

なかでも厄介だったのか、英語で確実に点数が取れないことでした。

国語や英語は対策した時間分、確実に結果が出せるかわかりません。

そこで、もともと理系の生徒で数学を得意としていたので、数学の演習に一番時間と力をかけて対策し、満点を目指すことにしました。

そのために始めたことが基本的な演習です。

数研のサクシードで基礎演習を行なう

最初に演習に使った問題集は数研のサクシード2冊です。

9月から10月中旬を目処に2週終わらせるように指示しました。

指導時にわからないところを質問するよう、基本自学でやってもらいました。

ただし、学習院ではほとんど出題されない証明問題や演習問題、エクササイズといった章末にある問題はすべて飛ばしました。あくまでも、基本をやり直す目的だけです。

1日数時間はサクシードと格闘していたようで、時間がないので、学校での授業中もこっそりすすめていたようです。

河合塾のチョイスで演習を並行して行なう

数研のサクシードはあくまでも入試対策の基礎演習です。そこで、週2回の指導時だけ基本的な融合問題とし河合塾のチョイスを適宜使いました。

とくに、学習院大学に出題されやすい分野だけ軽く演習したので、4冊すべて演習したわけではありません。

手が止まってしまっても、ちょっとヒントをだすだけで、スムーズに解けたので、結果的にはほとんど使わずに済みました。

高校新演習スタンダード大学受験でマーク対策

学習院大学経済学部の数学は大問4問中、マーク式の問題が大問3問です。

慎太朗君は計算ミスが目立ったので、計算ミス対策も含め、マーク対策を始めることにしました。

そこで、マーク式問題の対策に使ったのがエデュケーショナルネットワークの高校新演習スタンダード大学受験ⅠAとⅡBです。

さきほどのチョイスに比べると少し手強い問題集です。

基本問題のみを週2回の指導時間だけすすめていきました。

ちなみに、共通テスト対策にもなかなか使えます。参考までに、過去に指導した生徒たちは文系組も含め、センター時代から全員8割を超えてきています。

1対1対応の演習で解法を覚える

エデュケーショナルネットワークの高校新演習スタンダード大学受験ⅠAとⅡBでマーク対策を始めていくなかで、ある問題が起きてきました。

それは、大学入試の数学というのは、ある一定レベルからはある程度解法を知らないと解けないということです。

つまり、学習院大学経済学部の数学で満点を狙うためには解法を覚えていく必要が出たのです。

そこで、サクシードが完全に終わっていたので、サクシードの代わりに、1対1対応の演習を毎日すすめてもらうことにしたのです。

時間に余裕がある高校1年生であれば青チャートを使う方がおすすめですが、受験まで時間がなかったので、荒療法で行きました。

しかし、1対1対応の演習は、難易度的に数学ⅠA数学ⅡBの全てを演習することは厳しいです。

そこで、学習院大学経済学部で過去に出題率の高い数Ⅰ・数A・数Ⅱだけをすすめてもらうことにしました。

とくに優先度を高くした分野は、2次関数、確率、微分・積分でした。

微分・積分は第4問の記述問題で出題される確率が高かったので、丁寧に演習してもらいました。

大学への数学 新数学スタンダード演習で演習を積む

1対1対応の演習は相当つらかったようですが、コツコツすすめてくれました。

時期的に12月の入り、学校では共通テスト演習が始まり、共通テストを利用することがない慎太朗君にとっては焦りがピークになってきました。

徐々に、学校を早退遅刻するようになり、受験対策に時間を日々が増えました。

12月になると、1対1対応の演習でやり終わった分野から演習として「大学への数学 新数学スタンダード演習」を指導時間に使っていきました。

初めて会った9月の時とは別人のように、数学の力がついてきていたものの、やはりで「大学への数学 新数学スタンダード演習」は一筋縄には行きませんでした。

しかし、焦らずに出題頻度の高い標準問題だけをコツコツこなしていきました。

学習院大学経済学部の赤本を解く

1対1対応の演習の目処がたった1月から、本格的に学習院大学の過去問をこなしていきました。

9月の時とは全く別人の慎太朗君は赤本がスラスラ解けると上機嫌でした。

数学では9割近くとれるようになっていました。

英語と国語はそれぞれ7割目指す

一方、英語と国語の対策です。

英語は長文読解をメインに日々長文演習を行なう

英語に関しては、入塾前に始めていた英文解釈をそのまま使ってもらい、明らかに演習が足りていなかったため、長文読解を毎日最低1題はすすめるようにしていきました。

「やっておきたい英語長文300」は単語数300程度の文から構成されているため、なるべく2題づつすすめてもらいました。

「やっておきたい英語長文」シリーズは700単語のものもありますが、現実は数学演習に時間がとられていたので、単語数500程度のものまでしか行なっていません。

英単語力がかなり不足していたので、英単語もあわせて行なっていました。

並行して、スキマ時間に学校の副教材であった「Vintage」で英文法や語法確認を続けてもらいました。

幸い学校で、「Vintage」の章テストがちょくちょくあったので、確認作業になって助かりました。

12月くらいから、学習院大学の他学部の過去問で演習を積みました。最後まで、英単語が足りていないという状況が続いていました。

私立大学の場合、過去に出題された他学部の問題が出題されるケースもあるので、他学部の赤本も2クール6年分、つまり、2022年のものと、2019年のものといった感じで2冊演習として使いました。

過去問を解く中でまったくできなかったのが、整序問題でした。

ときどき、気分を変えたいときにだけやってもらった程度で、数学以上に苦戦していました。

次に国語の対策になります。

国語は現代文演習を毎日、古文はときどき行なう

現代文の解き方、おもに選択肢の捨て方から正解の選び方を指導しながら、現代文で得点がとれるように演習をつんでいきました。

また、現代文には知らなくては解けないキーワードもあります。その点を補充することも並行して行ないました。

理系の生徒に多いのが、古文がほとんどできない…という状態です。慎太朗君も同じでした。

なので、まずは確実に現代文で得点を取る方法からスタートするのも方法です。

これまでの指導経験からしても、大学受験に関しては、確実に点数をとれるところを増やす方法が合格に近づきます。

というのも、できないことは多くの場合、嫌いである場合が多く、勉強しようというモチベーションがなかなかあがりません。

案外好きな科目や得意な科目で合格ラインに近づくものです。多くの場合、受験科目全体で8割とれればいいので、古文なしに合格ラインに近づくのであれば、それでも良し、どうしても古文をしないと8割とれないというのであれば対策をする必要があります。

とりあえず、ときどき古文単語を見てもらうようにしました。

結果的に、案外頭に入ったようで、古文単語に関してはやはり見て覚えるという方法も良かったようです。

現代文の演習には学習院の過去問を使って実践しました。

英語と同様に、他学部の赤本も2クール6年分、つまり、2022年のものと、2019年のものといった感じで2冊演習として使いました。

1月に入ってから、古文は同じく赤本を使って演習を始めました。

なかなか手こずっていた印象でした。

模試でE判定 高3でも模試の結果はすべて無視させた

高校3年生になると、気になるのが模試の結果でしょう。学校からも何かと指摘されることも多くなります。慎太朗君も同じでした。

いつまでたってもE判定で萎えるということだったので、慎太朗君には模試の結果はすべて無視させました。

というのも、受験勉強のペースト学校で行なう模試のタイミング、結果が返却されるタイミングがすべてあわないので、模試の結果を気にしていても仕方がないのです。

それに、進研模試、河合の全統模試、いずれも学習院の過去問とはまったく傾向が違うので、比べてみても意味がないのです。

学校の模試を受験しないわけにもいかないので、模試は受験するだけとし、結果は本番で出せばいいということにして、模試がE判定だろうが気にしないように、受験勉強に邁進してもらいました。

さら
さら

模試でA判定なのに、落ちるケースは案外多いですよ。

大学受験は大学オリジナルの入試問題が解けなければ意味がないのは当然のことですよね。

慎太朗君の通う高校は、よくある自称進学校でした。

自称進学校の特徴にもある、模試が多い高校でした。

大学受験でリスニングを使うわけでもないのの、模試の英語ではリスニングを必須選択にさせたり、大学受験に使わない物理・化学を必須科目として受験させるなど、とにかく無駄が多いのです。

模試でE判定 高3秋からの受験対策で見事学習院大学経済学部に現役合格!

模試でE判定、高3の冬も相変わらずのE判定でした。

しかし、大学の過去問である赤本で徹底対策すれば、高3秋から本格的に初めても志望校に受かる可能性は高いです。

ちなみに、慎太朗君は、学習院大学と武蔵野大学だけを受験し、どちらも無事に合格しました。

勝因は数学です。

完答できた!と満面の笑みで帰ってきたので、数学は9割は手堅くとったのでしょう。

国語の古文は手応えなかったけど、解答してきたという程度でしたが、結果的には全体で8割はとれたようです。

模試でE判定 高3秋からの受験対策で現役合格したら学校で大事件が…

慎太朗君のことを、絶対に受かるわけないと思っていた学校側は、慎太朗君の合格報告に対し、職員室が静まりかえったといいます。

気分良かった~と、自分で勝ち取った合格に満足していました。

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