受験生が赤本を解く上で気にするポイントの一つが合格最低点でしょう。
「合格ラインまであと何点か」という計算は、受験対策において非常に重要です。
ただし、最低点を取ったからといって油断は禁物です。
この記事では、赤本の最低合格点だけに頼ると不合格になることもある危険な理由と、正しい合格目標点の出し方を解説します。
赤本の合格最低点の理解のしかた
赤本の合格最低点は、文字通り、合格者の中で最も低い得点です。
赤本の合格最低点を超えれば合格、達しなければ不合格となると多くの受験生が思っているでしょう。
しかし、実際にはもっと複雑です。具体的に解説していきます。
補欠合格者がいる場合
最低合格点以下で合格したという話を聞きますが、珍しいことではありません。
これは補欠合格や繰り上げ合格の場合がほとんどで、多くの大学では毎年一定数います。
補欠合格や繰り上げ合格ではない、通常の合格者が最低合格点以下の点数で合格することはほぼありません。
合格最低点は変わることがある
合格最低点は得点調整が影響することがあるので、「過去問で合格最低点を超えたから安心」と考えるのは非常に危険です。
例えば、経済学部を「国語・英語・数学」で受験した場合と、「国語・英語・社会」で受験した場合では、数学で受験した受験生と、社会で受験した受験生との間に、不利が生じないよう調整されることがあります。
このような得点調整が入った場合、合格最低点は変わる可能性があります。
年度によっては合格最低点が変わる
合格最低点は年度によって変わることも珍しくありません。
最新の過去問でギリギリ赤本の最低合格点を取れたとしても、入試本番で基準が変わる可能性もあるので、注意が必要です。
過去10%以上の差が出たケースもあり、5~6%程度の小さな変動はあると想定しておいた方が無難です。
赤本の合格最低点の正しい活用方法
赤本の合格最低点は重要な目標設定の指標ですが、それだけに頼るのはリスクがあるため、避けるべきです。
つまり、「合格最低点+α」の目標設定をすることが重要というわけです。
例えば、合格最低点+10%を目標にすることで、年度によって変わったとしても対応しやすくなります。
まとめ
赤本の合格最低点はあくまで基準点として見るのが賢明です。
得点調整や年度による合格最低点の変動を考慮し、合格点を超えるだけでなく、より高いスコアを目指して対策をしましょう。
目標を正しく設定し、適切な戦略を立てることで、合格に近づくことができますよ。