大学入試改革とともに、2020年から高校の履修科目に変化が起きています。
数Ⅲ履修の必須化問題は文系進学希望だから関係ない!とは言えない現実が起きています。
今回は、文系理系進学に関わらず、数Ⅲ履修が必須となるかは高校で決まるという話です。
高校選びを慎重にしなければならない、もっと深刻な話になります。
理数系科目が弱いお子さんを進学高に進学させようとするご家庭は必読の内容ですよ(^^)
小学生であれば十分間に合い、中学生であれば早急に対策した方がいい話をこっそり教えます。
誰も教えてくれない…というか、まだ始まったばかりで知られていない、
毎日高校生の理系科目を指導する人間しか知らない高校生の実態です。
進学校の高校2年生から理系文系志望に関わらず、クラスによっては全員数Ⅲの履修必須という高校が増えています。指定校推薦に必要な評定も数Ⅲの評定が影響します。数Ⅲがあるせいで、高評定を維持できずに、個人指導を受ける高校生が増えています。
- 2021年、数Ⅲの履修必須の高校が増えている
- 文系理系進学に関わらず、高校入学時点で数Ⅲ履修必須が決まっている
- 現在小学生・中学生のお子さんをお持ちで将来指定校推薦で大学進学を考えている家族
- 現在小学生・中学生のお子さんで将来理系進学を考えているのに算数・数学が苦手なお子さんをお持ちの家族
- 現在小学生・中学生のお子さんをお持ちで将来文系進学を考えているから高校の数学の問題はまったく関係ないと思っている家族
数学ができないだけでなく、数Ⅲが課せられて、他の科目に時間が割けないという高校生が増えています。数学だけでも先取り学習をしておくと、塾代もだいぶ違いますよ。
〈プロ講師のみ〉数学が苦手な生徒のための個別塾「数強塾」を見てみる
高校数学の履修内容のこれまで
まずは、高校数学の履修内容の現状の説明です
国公立大学進学する前提で話していきますので、共通テストを受験する前提とした高校の内容になります。
高校数学には全部で、数Ⅰ数A数Ⅱ数B数Ⅲの5科目があります。
数Ⅰ数Aは高校1年生で全員が履修する
文系理系関わらず、数Ⅰ数Aは1年生で履修し、1年をかけて終わらせます。
ただし、進学校と呼ばれる高校では授業のスピードが早く、授業の1コマあたりの時間が長いこともあって、高校1年生の12月、つまり年内に終わらせてしまう高校も多いです。
数Ⅱ数Bは高校2年生で全員が履修する
数Ⅰ数Aと同じように、文系理系関わらず、数Ⅱ数Bは2年生で履修し、1年をかけて終わらせます。
こちらも数Ⅰ数Aと同じで、進学校と呼ばれる高校では授業のスピードが早く、授業の1コマあたりの時間が長いこともあって、高校2年生の12月、つまり年内に終わらせてしまう高校も多いです。
数Ⅲは理系進学志望の生徒のみ高校3年生で履修する
数Ⅲに関しては、これまでは文系進学希望者は履修していませんでした。
履修が必須なのは、理系進学希望者のうち、大学受験で数Ⅲを使う人だけなので、受験する大学の受験科目に数Ⅲがない場合は履修しなくてもいいことになっている高校が多いです。
数Ⅲを履修する場合、多くの学校では高校2年生の3月くらいから数Ⅲの授業が始まります。
一方で、進学校と呼ばれる高校では高校2年生の秋頃から数Ⅲの授業が始まります。
つまり、高校2年生のあるタイミングから、理系進学希望者で数Ⅲが受験に必要な場合は数学Bと数Ⅲの授業が同時並行で進んでいくことになります。
結果的に、定期試験でも科目が増えることになるため、指定校推薦で高評定を狙っている高校生の負担になっているケースも多いです。
数Ⅲは理系進学志望の生徒でも履修しない人もいる
上記の通り、理系進学希望者でも数Ⅲが必須にはなっていないのが現状です。
というのも、理系のくくりに入る、保健学部、農学部、看護学部、私立の薬学部、生物学科系、管理栄養学部といったところでは、大学側で、数Ⅲの履修を必須としていません。
高校数学の履修内容の現状は?
高校数学の履修内容で大幅に変更が起きています。
理系進学希望者は数Ⅲ履修必須の高校が増えている
受験で数Ⅲ使わないのに、授業をとらされて、課題や定期試験が重い…
私立薬学部の指定校推薦入試を狙っているのに、受験でも数Ⅲ使わないのに、授業をとらされて、定期試験で点数が取れないから、評定が下がる…指定校推薦がもらえないよ…
理系進学希望者は数Ⅲ履修を必須とする高校が増えています。
実際に、新高校2年生のなかには4月の時点で数Ⅲの教科書を購入しています。
高校2年生の秋頃から数Ⅲの授業が始まるという話です。
文系進学希望でも数Ⅲ履修必須の高校がある
数Ⅲの履修を必須にする話、百歩譲っても理系進学を希望しているのならまだ仕方がない…と思える話です。
しかし、文系進学希望であっても数Ⅲ履修を必須とする高校も増えています。
理系文系に関わらず、数Ⅲ履修を必須とする高校は高校の入試説明会で説明されることやパンフレットなどに記載されていることが多いです。
くれぐれも、聞いていない・知らなかった・こんなはずではなかった とならないようにしっかりと数Ⅲの履修が必須なのかチェックしておきましょう。
文系進学希望でも理数科・文理科は数Ⅲ履修必須の可能性大
よくある○○高校理数科・○○高校文理科・○○高校理数コースといったクラスはかなり要注意です。
というのも、多くのご家庭では、○○高校理数科・○○高校文理科・○○高校理数コースに進学すると聞けば、理系の大学へ進学することを想像しがちです。
しかし、現実は○○高校理数科・○○高校文理科・○○高校理数コースでも、多いときはクラスの半分くらいは文系進学を希望しているのです。
実際に、一橋大学、慶応大学、上智大学といった文系学部の大学であっても数学が長けているほうが合格しやすいので、○○高校理数科・○○高校文理科・○○高校理数コースにいながら文系大学に進学する高校生もたくさんいます。
地方の自称進学校の理数科・文理科は数Ⅲ履修必須が始まっている
地方にありがちな、国語・英語で点数を稼いでいる成績上位者、なんちゃって理系予備軍は要注意です。
理数科目にこれといって長けているわけではなく、文系科目で点数を稼いで、○○高校理数科・○○高校文理科・○○高校理数コースに進学する子ども達が毎年一定数います。
地方の自称進学校ほど理系文系関係なく、数Ⅲの履修必須化が始まっています。
うちの子、○○高校理数科に通うの
地方にありがちな親の見栄あるあるです
お子さんの学力を冷静にみて判断しないと済まされない時代になったのです。
数Ⅲの履修必須化と高校理科の履修でより過酷になる
数Ⅲ履修の必須化問題、これだけでは済まなくなっています。
実は昨年から高校理科の化学・物理・生物のすべてを履修必須にしている、○○高校理数科・○○高校文理科・○○高校理数コースも増えています。
文系進学希望には受験科目としての物理はまったく必要ありません。
受験ばかりが人生ではないよ、教養として必要です。
高校の先生たちは建前ばかりで、履修しなくていいとは決して言いませんし、実際に履修免除されている子ども達はひとりもいません。
数Ⅲの履修が必須になると塾代も高額になる
昨年から、物理と数Ⅲの指導依頼が尋常ではないほど増えているのは、理系の素養のない子ども達が高評定を欲しくて通ってきています。
塾代が恐ろしい金額になってしまうご家庭が増えています。
- 指定校推薦で大学に進学することを選択するか
- 一般受験で大学進学するか
1のケースは、問題となる数Ⅲ・物理・化学・生物の評定対策。
2のケースは、共通テスト対策を含めた受験対策
いずれを選択しても、これからの高校に通うお子さんをお持ちであれば相当の塾代を用意しておかなければならないのが現実です。
数Ⅲ履修の必須化で大学受験の不合格者が増えている
うちの子、○○高校理数科に通うの
3年前に鼻高々でいらしたお母さんのお子さんは3年後まさかの専門学校進学
今では人付き合いもできない状態のようです。
極端な話ではなく、地方の○○高校理数科・○○高校文理科・○○高校理数コースからも、大学進学できない子ども達がたくさん出始めているのは塾業界ではすでに数字として把握しています。
とくに見栄の張り合いの強い地方こそ、残念ながら正確な情報は流れません。
塾に高額の費用をかけてたのに、普通科の子どもの方が楽して有名大学に入ったという話は近年あちこちから聞こえてくる話です。
中学の成績が少し良かったから、定員が空いていたからという安易な理由で、地方の○○高校理数科・○○高校文理科・○○高校理数コースに進学することは慎重に検討しましょう。
これからは地方の○○高校理数科・○○高校文理科・○○高校理数コースに進学したいのなら、理系進学したいからではなく、理系科目に長けているかどうかが重要です。
というのも、数学・物理・化学は得意だけれども、生物がまったくだめ、数学は得意だけれども、化学・物理がまったくだめ、など、塾に通ってくる高校生達はどの子も大変です。
数Ⅲ履修に関わらず、高校数学の先取りは必須
理系文系に関わらず、地方の○○高校理数科・○○高校文理科・○○高校理数コースに進学させたい、国公立大学に進学させたいのなら、今後は数Ⅲを履修することは避けられないと考えておいたほうが賢明です。
数Ⅲ履修しなくても高校数学の先取りは必須
数学に長けている子どもでも、いきなり数Ⅲを授業で受けて理解して、定期試験でそれなりの結果を出すためには、相当な演習量が必要になります。
数Ⅲで振り回されることなく、高校生活を送りたい、大学受験に使いもしない数Ⅲのために高い塾代を払いたくないのなら、高校数学の先取り学習が必要です。
しかし、先取り学習には賛否があります。
個人的な意見としては、高額な塾代が捻出できるのであれば、世の中の理想論で通せばいいかと思います。
しかし、現実はそう甘くないことを実際に子ども達を通して感じています。
数Ⅰ数A数Ⅱ数B、できたら2年分の先取り学習をして、高校に入ってからでもしっかり理解できるようにすれば数Ⅲで大幅に手こずることはありませんよ。
今高校では数Ⅱがそろそろ終わりそうで、数Bに入るところ。
数Bの先取り学習が終わって、数Ⅲの先取り学習を始めているけど、結構計算が大変(^^;)想像以上に時間がかかるよ(^^;)
数Ⅲ履修問題で悩む前に数学の先取り学習がおすすめ
今後の大学受験を迎える子ども達は過酷な状況になることは明確です。
この過酷な状況を少しでも回避する方法があるとしたら、小さい頃からの先取り学習です。
小学校の算数・中学校の数学の内容を完璧にしておく
高校数学の先取り学習をするということは、自称進学校ではなく、本当の進学校に進むお子さん中では当たり前の話。
高校数学の先取り学習をするためには、小学校・中学校の算数・数学の内容に、取りこぼしがないことがの前提です。
小学校・中学校の内容の先取りや総復習にはすららの無学年方式が使いやすいです。
高校数学の数Ⅰ数A数Ⅱ数Bの内容を先取り学習しておく
すでに高校数学を始めている中学生や高校生は、数Ⅲを将来履修するのなら数Ⅰ数A数Ⅱ数Bの取りこぼしがないことが大切です。
ほぼ完璧にできる!というのでなければ、早速復習しながら、先取りで数Ⅲを始めてみましょう!
マンツーマン指導で数学専門の指導で先取り学習する
オンラインの動画は一方通行のため、疑問点が解決できないというデメリットがあります。
その点、マンツーマン指導であれば、気になる小さなこともひとつずつ解決しながら先取り学習がすすめられます。
時節柄オンラインがおすすめですね。
オンラインのマンツーマン指導の中には数学に特化した塾もあります。
無料体験授業で数学の先取り学習を体感してみることもできますよ。
〈プロ講師のみ〉数学が苦手な生徒のための個別塾「数強塾」を見てみる
文系志望なのに数Ⅲ履修が必須かは高校で決まります
- 2021年、文系理系志望に関わらず数Ⅲ履修が必須の高校が増えてくる
- 地方の○○高校理数科・○○高校文理科・○○高校理数コースではすでに数Ⅲ履修が必須となっている
- 理系科目が弱い子どもは高校選びを慎重にしないと取り返しのつかないことになる
数Ⅲ履修必須化の話、文系志望者にも必須化しているところをみると、高校選びは子ども任せにはできない話です。