塾を辞めることは決まった。
でも、電話となると急にハードルが上がります。
「最初に何て言えばいい?」
「理由を聞かれたらうまく答えられない」
「引き止められたら断れないかも」
LINEやメールなら文章を考えてから送れますが、電話はその場で返さなければならないので緊張しやすいです。
結論からいうと、塾を辞める電話で伝えることは多くありません。
基本は、
「○○の保護者です」
「○月末で退塾したいです」
「必要な手続きを教えてください」
この3点です。
たとえば、
「いつもお世話になっております。○○の母です。家庭で話し合いまして、○月末で退塾したいと考えています。必要な手続きについて教えていただけますでしょうか。」
これで話は始められます。
私は塾講師として15年以上、生徒・保護者とのさまざまなやり取りを見てきました。
電話で退塾を伝えるときに大切なのは、完璧な敬語ではありません。
退塾がもう決まっているのか、それとも相談なのかをはっきりさせることです。
この記事では、実際の会話をイメージできるように、最初の一言から理由を聞かれた場合、引き止められた場合まで順番に解説します。
関連記事:塾を辞めるときの伝え方|いつ・誰に・何て言う?現役塾講師が解説
塾を辞める電話では最初に何て言う?
電話で一番緊張するのは、最初の数十秒かもしれません。
しかし、決まった形を用意しておけば、それほど難しくありません。
まずは自分が誰なのかを伝えて、そのあと退塾希望を伝えます。
教室へ直接電話する場合
「いつもお世話になっております。○○の母です。退塾についてお話ししたく、お電話しました。」
担当者につながったら、
「家庭で話し合いまして、○月末で退塾したいと考えています。必要な手続きについて教えていただけますでしょうか。」
と伝えます。
これだけで十分です。
最初から退塾理由を長く説明する必要はありません。
担当の先生に直接電話する場合
普段から担当講師と直接やり取りしている場合なら、
「先生、いつもお世話になっております。○○の母です。少しお時間よろしいでしょうか。家庭で話し合いまして、○月末で退塾することにしました。」
と伝えます。
そのあと、
「手続きについては教室に確認すればよろしいでしょうか。」
と聞いておくとスムーズです。
担当講師が退塾手続きを担当しているとは限らないためです。
電話での退塾を会話例で確認
実際の電話では、こちらが一方的に話して終わるわけではありません。
塾側から質問されることがあります。
あらかじめ流れを知っておくと、かなり話しやすくなります。
一番シンプルな会話例
保護者:
「いつもお世話になっております。○○の母です。」
塾:
「いつもお世話になっております。」
保護者:
「家庭で話し合いまして、○月末で退塾したいと考えております。必要な手続きについて教えていただけますでしょうか。」
塾:
「承知しました。退塾届をご提出いただく必要があります。」
保護者:
「分かりました。次回伺った際に提出すればよろしいでしょうか。」
塾:
「はい、大丈夫です。」
保護者:
「ありがとうございます。これまでご指導いただき、ありがとうございました。よろしくお願いいたします。」
この流れなら、数分で終わることもあります。
退塾理由を聞かれた場合の会話例
保護者:
「○月末で退塾したいと考えております。」
塾:
「差し支えなければ、退塾の理由を教えていただけますか?」
保護者:
「本人とも話し合い、今後の学習環境を見直すことにしました。」
塾:
「授業について何かご不満がありましたか?」
保護者:
「特定の問題というより、家庭で検討して決めた形になります。」
詳しく話したくなければ、この程度でも構いません。
関連記事:塾を辞める理由を言いたくない|どこまで説明すればいい?
塾を辞める電話では理由をどこまで話す?
電話の場合、その場の流れで詳しく話しすぎてしまうことがあります。
あとから、
「あそこまで言わなくてもよかったかも」
となることもあります。
事前に、どこまで話すか決めておくと安心です。
理由を話してもいい場合
伝えて問題ない理由なら、簡潔に答えます。
「部活動との両立が難しくなったためです。」
「本人と相談し、別の環境で勉強することにしました。」
「家庭の事情で通塾を続けることが難しくなりました。」
これで十分です。
相手がさらに詳しく聞いてきても、必要に応じて答えればいいでしょう。
理由を詳しく話したくない場合
理由を言いたくない場合は、
「家庭で話し合って決めました。」
「今後の学習方針を見直した結果です。」
と答えれば構いません。
家庭内の事情について、
「具体的にはどういったことでしょうか?」
と聞かれたとしても、
「家庭内のことになりますので、詳しくは控えさせてください。」
と伝えて問題ありません。
電話だと沈黙が気まずく感じて、つい何か追加で話したくなることがあります。
しかし、話したくないことまで埋め合わせのように説明する必要はありません。
成績が上がらない場合は電話でどう伝える?
成績不振が理由なら、塾への不満も多少含まれるでしょう。
ここでは、
相談したいのか、もう辞めるのか
を明確にしてください。
もう退塾すると決めている場合
「本人とも話し合い、現在の学習環境を一度見直すことにしましたので、○月末で退塾したいと考えています。」
と伝えます。
塾側から、
「どの部分でご不満がありましたか?」
と聞かれる可能性があります。
伝えたいことがあれば話して構いません。
ただし、退塾が決定しているのであれば、成績推移を最初から全部説明しなくても大丈夫です。
関連記事:成績が上がらないので塾を辞めたい|角が立ちにくい伝え方
改善されるなら続けたい場合
まだ退塾を決めていないなら、
「最近成績が上がっておらず、本人も悩んでいます。一度今後について相談したいのですが。」
と伝えます。
この場合は退塾連絡ではなく相談です。
ここを曖昧にすると、塾側も、
「辞める手続きを進めればいいのか」
「面談を設定すればいいのか」
判断しづらくなります。
先生と合わない場合は電話で何て言う?
担当講師との相性が理由で辞めたい場合、
「先生が嫌だから辞めます」
とは言いづらいものです。
言い方を少し整理しておけば、必要以上に角を立てずに伝えられます。
退塾を決めている場合
「本人とも話し合いましたが、現在の指導環境が本人には合っていないようですので、○月末で退塾したいと考えています。」
これで伝わります。
担当講師の具体的な問題を塾側に共有したいのであれば、そのあとで事実を伝えます。
感情と事実を分けることが大切です。
「先生が最悪でした」
ではなく、
「本人からは、質問しようとしても授業後すぐに先生が移動されることが多く、質問できなかったと聞いています。」
という形なら、塾側も確認しやすくなります。
担当変更なら続けたい場合
先生が変わるなら続けてもいい場合は、いきなり退塾するより、
「担当の先生について一度相談したいことがあります。」
と伝えてください。
講師変更で解決することもあります。
関連記事:塾の先生と合わない|我慢・講師変更・退塾の判断基準(準備中)
関連記事:塾の担当講師を変えてほしい|変更をお願いする例文と伝え方(準備中)
塾から引き止められたときの電話での返し方
電話を避けたい理由として、
「その場で引き止められそう」
という不安もあるでしょう。
実際、退塾理由によっては塾側から別の提案をされることがあります。
「一度面談しませんか」と言われた場合
もう辞めると決めているなら、
「ありがとうございます。ただ、家庭で十分話し合って決めましたので、今回は退塾でお願いいたします。」
と返します。
面談を受けなければ辞められない、という意味ではありません。
ただし、塾の規約上必要な手続きがある場合は、それには従ってください。
「曜日を変えられます」と言われた場合
部活などを理由にすると、
「曜日変更なら可能です」
と提案される場合があります。
断るなら、
「ありがとうございます。ただ、曜日だけの問題ではなく、今後の生活全体を考えて決めましたので、今回は退塾でお願いいたします。」
で十分です。
「担当を変更できます」と言われた場合
先生との相性を伝えた場合、
「担当変更も可能です」
と言われることがあります。
すでに退塾すると決めているなら、
「ご提案ありがとうございます。ただ、本人とも話して決めましたので、今回は退塾する方向でお願いいたします。」
と返します。
関連記事:塾を辞めると言ったら引き止められた|断り方と返し方(準備中)
現役塾講師から見ると電話で理由を増やしすぎないほうが話は早い
ここは塾側の立場から書いておきます。
退塾理由を聞かれたとき、
「部活が忙しくて」
と答えたとします。
すると塾側は、
「曜日変更できますよ」
と提案するかもしれません。
そこで、
「実は費用も少し気になっていて」
と理由を追加すると、
「授業回数を減らせます」
となる。
さらに、
「先生とも少し合わなくて」
と言えば、
「担当変更できます」
となる。
こうなると、退塾電話だったはずが、いつの間にか塾側の改善提案プレゼン大会になることがあります。
もちろん塾側が悪意で引き延ばしているとは限りません。
続けられない理由を聞いた以上、解決できる方法を提示しているだけのケースもあります。
退塾が決まっているなら結論を繰り返す
すでに退塾すると決まっているなら、
「いろいろご提案いただきありがとうございます。ただ、家庭で話し合って決めましたので、退塾でお願いいたします。」
と結論へ戻せば大丈夫です。
新しい理由を探して相手を納得させる必要はありません。
電話前に3つだけメモしておく
電話が苦手なら、手元に、
・○月末で退塾したい
・理由は「家庭で話し合った結果」で通す
・必要な手続きを聞く
と書いておきましょう。
途中で話が広がっても、この3点へ戻れます。
電話は作文コンテストではありません。
きれいに話すことより、必要なことを確認して電話を終えることのほうが大切です。
電話する時間帯はいつがいい?
塾への電話は、時間帯にも少し注意したいところです。
授業中は、担当講師が電話に出られないことがあります。
授業開始直前や授業中は避ける
一般に塾は夕方以降に授業が集中します。
特に授業開始直前は、生徒対応や授業準備で慌ただしい場合があります。
教室の受付時間が分かっているなら、その時間内に電話しましょう。
公式サイトや配布物に受付時間が書かれている場合は、それに従うのが確実です。
担当者が不在なら折り返しを頼む
担当者が不在なら、
「退塾についてご相談したいことがあります。○○先生から折り返しいただくことは可能でしょうか。」
と伝えれば大丈夫です。
その際、
「本日○時以降なら電話に出られます。」
など、出られる時間を伝えておくと行き違いを減らせます。
電話で退塾を伝えた後に確認すること
電話で「辞めます」と伝えたからといって、必ずしも退塾手続きが全部終わったわけではありません。
最後に必要なことを確認しておきましょう。
正式な退塾日と書類を確認する
最低限、
・退塾日はいつになるか
・退塾届は必要か
・いつまでに提出するか
・最後の授業日はいつか
を確認します。
授業料や教材費について気になる場合は、それも一緒に聞いておきましょう。
関連記事:塾はいつまでに辞めると伝える?退塾前に確認する手続き(準備中)
電話後にLINEやメールを残してもいい
重要な手続きについて電話で話したあと、
「先ほどはありがとうございました。確認ですが、○月末退塾で、次回来校時に退塾届を提出するということで承知しました。」
とLINEやメールを送っておく方法もあります。
特に複数の内容を確認した場合は、あとから読み返せる形にしておくと、お互いの認識違いを減らせます。
これは「証拠を残す」という大げさな話ではありません。
単純に、
あとから見ても意味が変わりにくい
という実用上のメリットがあります。
電話が苦手ならLINEやメールでもいい?
塾側から電話での連絡を指定されていないなら、最初にLINEやメールで退塾希望を伝える方法もあります。
「電話でないと失礼」
と決めつける必要はありません。
普段の連絡手段や塾のルールを見て判断してください。
LINE・メールが向いている人
・電話だと緊張して伝え忘れる
・理由をその場で詳しく話したくない
・文章を整理してから伝えたい
という人は、LINEやメールのほうが向いているでしょう。
関連記事:塾を辞めるLINE・メール例文|短く失礼なく伝える書き方
電話が向いているケース
一方、
・退塾期限が迫っている
・すぐ手続きを確認したい
・複数の確認事項がある
という場合は電話のほうが早いこともあります。
どちらが礼儀正しいかだけではなく、何を確認したいかで選ぶといいでしょう。
まとめ|塾を辞める電話は3つだけ決めておけば大丈夫
塾を辞める電話は緊張するものです。
しかし、最初から完璧に話そうとしなくて大丈夫です。
電話をかける前に、
「○月末で退塾したい」
「理由はどこまで話すか」
「必要な手続きを聞く」
この3つを決めておきましょう。
特に、すでに退塾すると決めている場合は、
「家庭で話し合って決めましたので、今回は退塾でお願いします。」
という一言を用意しておくと、引き止められたときにも話を戻しやすくなります。
現役塾講師の立場から見ると、電話でありがたいのは流暢な敬語ではありません。
退塾なのか相談なのか、結論が分かること。
それが分かれば、塾側も必要な手続きへ進めやすくなります。
電話が終わったら、正式な退塾日や必要書類も忘れず確認してください。
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